日本ではインド式エステのように思われがちですが、
アーユルヴェーダは起源5,000年前と言われる、
古代インドから伝わる「伝承医学」です。
その語源はサンスクリット語でアーユス(Ayus)=生命、長寿
+ヴェーダ(Veda)=科学、知恵で「生命の科学」という意味です。
アーユルヴェーダは単に病気を治すというだけでなく、
生活全体を見つめ直し、
とらえることで、最高の状態に健康を維持して増進して、
人間の本来持つ自然治癒力を高め、
病気を予防し、いつまでも若く健康でいる、
長寿の為の健康法で、生活の知恵といえるのかもしれません。
ストレスの溜まりやすい生活や、不規則な生活、夜遅くに食べる食事、
コンビニエンスストアや冷凍食品等のインスタント食品、運動不足や睡眠不足、
パソコンや電子機器の過度な使用など、
人間の体に不自然なことはやはりよくないのかな、と思います。
また、怒りや貪欲、執着や、嫉妬心、利己主義、 生き物をやさしく
扱わないこと、嘘をつくこと、他人に迷惑をかけること、
お年寄りに敬意を払わないこと、などはどれも
健康を害することだといわれています。心の病の原因になるからです。
人にも、自分にも、優しく、理解しあい、認め合うことがだいじなのかな、
とも思います。
アーユルヴェーダではこの宇宙のすべては
空・風・火・水・土の5つの元素からできていて、
人間の身体はその5元素と魂からできているといわれています。
人体ではこの要素は3つのドーシャ(体質)として現されます。
- ・ヴァータ・・・空+風→「風」
- ・ピッタ・・・火+水→「火」
- ・カパ・・・地+水→「水」
ドーシャのバランスは、体型や肌の色や顔の特徴であったり、
食べ物の嗜好であったり、排泄物の様子や、感情面や性質など
からだに現れる様々な特徴で判断されます。
そして、生まれつき持っているドーシャ(プラクリティ)は先天的なバランスがあり、
それによって体質も決まります。
ヴァータ体質の人→動きが軽くて頭の回転も早く、すばやく活動します。
好奇心旺盛で飽き性です。
痩せ型が多く、ヴァータが増悪すると、肌が乾燥し
不安になったりひどく落ち込んだり良い時と悪いときの落差が激しいのも
このタイプ。
冷え性で便秘がち、頭痛生理痛、肩こりに悩まされます。
ピッタ体質の人→情熱的で鋭い感じ、知的で、未知のものにも積極的に
取り組もうとします。食欲も旺盛です。
中肉中背で体温が高く、ピッタが増悪すると
怒りっぽかったり、胃腸が悪くなったり
アトピーや発疹が出来たりします。
食欲旺盛で、消化力が早く、お酒もたくさん飲める人が多いです。
カパ体質の人→安定していて優れた体力と持久力を持ち、
落ち着いた雰囲気でのんびりしていて頼りがいがあります。
がっしりしていたり太った人が多く、カパが乱れると、
過眠やむくみ、執着、ねたみなどが見られます。
喘息や花粉症など気管支系が弱いのもこのタイプです。
このように、アーユルヴェーダでは、人間の体質を、
ひとつのドーシャだけ突出したタイプに加え、
2つもしくは3つのドーシャが
同じ位優勢であるミックスタイプとに分類しています。
ドーシャは食べ物や心的原因、生活の乱れ、
季節や時間生活全てに左右され、
ドーシャの乱れで体内に溜まった毒素(アーマ)を排出するために
マッサージや瞑想をしたり、心身の浄化を図ります。
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